特殊塗装で描く「錆び」。
つくる人々の物語 つくる人々の物語 MY HOUSE MAKING STORY vol.008

特殊塗装で描く「錆び」。

芸術家さながら。

プロとアマは、どこが違うのでしょうか。職種によって違っているかもしれませんが、クラフトでは、”お客さまが求める住まいづくりのため、決して妥協をしない人”をプロと呼びます。「ちょっと無理かな」と思うようなご希望も、遠慮せずに言ってほしいのはそのため。予算や規制の関係で実現できないことがあっても、別の方法で叶えます。
こちらは、鉄板が風や光にさらされて錆びてしまったような風合いを、特殊塗装で表現しています。ただ汚れているのではなく、そこに”趣”を感じさせることにこそ、リノベーションの価値があります。職人さんがスポンジを使って錆や煤けを一心不乱に描きあげる様子は、芸術家さながらの気迫。巾木や隅には錆を集中的に描き、風合いをリアルに表現しました。たった一部分の壁ですが、色落ちや煤けがとても自然で、絵を飾るよりもはるかに深い趣を空間に添えてくれます。施工の内容が大きくても、小さくても、手を抜かない。どのような仕事でも同じくらいの時間と手間をかけ、お客さまの思い描く空間をカタチにしていくのが、プロの職人です。

底光りするような。

実はこちらの壁、デザイナーがずっとずっと「素敵だな、いつかやりたいな」と思っていたもの。ヴィンテージがお好きなお施主さまに、アンティーク煉瓦よりもクールに、深い趣を演出できる”錆びた鉄板風”の壁をご提案したところ、大きくご賛同いただけました。後は塗装職人さんにイメージを細かく、的確に伝えます。錆を手で描いていく特殊塗装は、普通の塗装よりもずっと、職人さんの技術とセンスが必要になるからです。
どのような色味で、どのようなイメージにし、そこからどのような心情を誘い出したいか。また、汚れ過ぎて品がないのはダメだけど、ある程度のインパクトも欲しいこと。派手さはないけど、いぶし銀のように底光りする深みのある趣を求めていること。鉄の”板”ではなく、錆びた”鉄の箱”のような佇まいをイメージしていること。とても抽象的な意図ですが、打合せのなかでとうとうと時間を掛けて説明し、理解していただきました。デザイナーと現場が同じ完成イメージを共有することでやっと、お施主さまが心に抱く理想の住まいをつくることができるのです。

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